中国のITスマホ事情

弊社の得意先の関係で中国出張の機会がありましたので、今回は中国のITスマホ事情についてご紹介いたします。

まず前提となるのがスマホユーザーの数の多さです。インターネットへの接続ユーザーは7億人を超えているのですが、そのうち90%以上がモバイル端末からのインターネットへの接続となっています。上図がインターネットの利用数の推移、下図がモバイルインターネットの利用者数の推移となります。

そのため中国ではスマホを用いたサービスの普及率が驚くほど高いです。どんな小さな飲食店でもスマホによる決済が通常ですし、決済だけにとどまらず宅配出前サービス、タクシー、シェアリング自転車など、スマホを用いたサービスが浸透しています。

決済は「QRコード+スマホアプリ」として「Alipay(支付宝、アリペイ)」「WeChat Pay(微信支付、ウィーチャットペイ)」が二大勢力となっています。QRコード決済の特徴は、個人間送金における相手のアカウントのQRコードを読み取って指定の金額を送金するという仕組みです。つまりアカウントさえあればどんな店舗でも特別な審査なしに利用できます。かつ手数料はほぼ無料に近く、利用のハードルが非常に低いようです。利用者と店舗側の利用を一気に加速させたようです。

決済サービスを提供するアリババ(Ant Financial)とテンセント(Tencent)はインターネット企業であり、手数料収入よりもユーザーの行動データやマーケティングデータ収集に主眼を置いています。付随するサービスは全て関連しているので、行動データやマーケティングデータの量は莫大です。ここにAIの概念が加わることでおそるべきデータ活用が展開されそうな予感です。個人送金もでき、かつ手数料も無料なので給与振込などにも一部活用されていますが、銀行ビジネスを侵食してきたため、政府からの規制も入っているようです。続いてこの仕組みを活用したサービスについて紹介していきたいと思います。

シェアリング自転車

3000万台以上も投入されているようで街のいたるところで見かけます。スマホで最寄りの自転車(GPS搭載)を検索してQRコードで解錠(鍵にSIMカード内蔵)して使用し、乗り捨てが可能です。値段も30分0.5元(約8円)程度で決済は前述のスマホ決済を利用されます。GPS機能で乗れる自転車はすぐに見つかりますし、驚くべきなのはこのサービスを維持していくために穴あきタイヤというパンクのリスクやメンテナンスコストを抑えるための投資が行なわれている点です。各自転車にはSIM・GPSも搭載されているのでソーラーパネルも設備もあります。スマホアプリではどれだけの距離で何カロリー消費したなどのヘルスデータも蓄積される充実ぶりです。

宅配出前サービス

代表的なのは「餓了么」「美団外売」「百度外卖」の3社で、オフィスワーカーはほぼこのサービスを利用してランチを注文します。スマホでは個人送金も可能なので、誰かが代表して頼むこともあれば、配送料も安いので個別に頼むこともあるようです。このサービスで特徴的なのは運営会社が、ベースとなるオーダー用のシステムを構築し、売り手となる飲食店を募集、配達バイク運転手も調達、配達ネットワークを自ら構築している点です。飲食店にとってはお店のキャパ以上の売上拡大の機会提供と、配達員にはシステムで割り出された最適ルートや配置による処理件数の拡大、消費者に対しては選択肢の充実など様々な利点があります。仕組み上リスクもあるサービスかと思いますが、民間資本で運営されているということから政府は静観している状況のようです。

配車サービス

中国版Uberとして「Didi Chuxing 滴滴出行」が有名です。「WeChat Pay(微信支付、ウィーチャットペイ)」と連携したことでユーザビリティが高く、どこにいてもすぐにタクシーが手配できます。数年前まではUberも中国市場に参入していましたが、実質ライバルにあたる「Didi Chuxing 滴滴出行」に10億ドルで買収され、評価額は3兆円を上回っているようです。

以上、中国のスマホIT事情について簡単にまとめさせていただきましたが、一気に加速した背景にはリアル店舗のサービスレベルや参入障壁、巨額資本による初期投資におけるプラットフォームを築ける体力、新幹線に乗るのにもID提出が求められる実名制が必須のお国柄、人口状況などの特有の要因が重なったことがあげられます。システム業界ではよくシステムに仕事を合わせるか、仕事にシステムを合わせるかという議論がなされますが、中国ではまさに前者が充実しているために企業も個人も、用意されたプラットフォーム上でサービスを享受している状況です。ゆえにスマホサービスのユーザビリティは他国と比較してもかなり高いです。今後はこのプラットフォームをめぐってマネタイズや大きな買収などの動きがあると思います。

IT投資によって効果を得られている企業と得られていない企業の取り組みの違い

 

 

 

 

 

 

 

上記は中小企業庁のサーベイからの引用になります。

今回は上記サーベイをとしてIT導入効果に大きな影響を与える具体的な取り組みについてご紹介します。

第2-2-13図では高収益企業と低収益企業で、以下の2つのIT 投資を行ったことにより得られる効果の違いについて記述されています。

  • 業務効率化のための基幹系システム
  • 付加価値向上のための業務支援系システム

ここでは高収益企業では「業務プロセスの合理化・意思決定の迅速化」の割合が最も高く、「売上の拡大」、「利益率・生産性の向上」、「営業力・販売力の強化」の効果が高いとされています。

弊社のお得意様も基幹系システムや業務支援系システムの導入の際には前述の導入目的を示される会社様が多いため、感覚値と類似しています。
続いて下の第2-2-14図で興味深いのはIT投資によって効果を得られている企業と得られていない企業では取り組みに大きな違いがあることが記述されています。なかでも大きなギャップがあるのは以下のとおりです。

  • 「IT導入に併せた 業務プロセス・社内ルールの見直し」
  • 「IT導入に対しての各事業部門、従業員からの声の収集」
  • 「IT導入に向けての計画策定」
  • 「IT・業務改善等についての社員教育・研修の実施」
  • 「ITの段階的な導入・導入後のモニタリング」

IT導入を進める過程で大切なポイントはシステムでカバーすべき点と運用や業務プロセスでカバーする点を明確にする点です。明確にするためには利用頻度や重要度など様々な指標をもとに判断することになりますがこの観点が非常に大切です。イレギュレラー対応や発生頻度の低い部分を高度で複雑なシステム化を進めるよりも、運用でカバーした方が早いケースも多くあります。

全てをシステムに任せるのではなく、IT導入をする際に業務プロセスや社内ルールの見直しをかけながら、段階的・計画的に進めていくことが重要です。

「業務プロセス合理化・意思決定の迅速化」と「IT導入に併せた業務プロセス・社内ルールの見直し」はセットで進めていくことでIT投資の効果が高くなります。このロジックは弊社のプランニング時の思想にも通じるところがありましたのでご紹介させていただきました。

中小企業投資促進税制

■制度の概要

中小企業を対象とした、生産性向上に向けた「設備投資」に対して、税制を支援する(優遇する)
経済産業省(中小企業庁)の制度です。
(期間:2014年1月20日~2017年3月末日まで)

■優遇は二者択一
「税額控除」または「特別償却」を選択する

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■対象業種
 ほぼ全業種(娯楽業、風俗営業等を除く)

■対象設備
 機械装置、工具、器具備品、ソフトウェア、貨物自動車、内航船舶 など

 

■ソフトウエアを投資した場合

<前提条件>
•ソフトウェアが資産として計上されなければ対象にならない
•ソフトウェアの内容は生産性に対する投資でなければならない
•単品30万円なおかつ合計70万円以上の投資であること

<申請手続きなど>
•ユーザ(顧客)からの依頼により、業者がソフト産業協会へ証明書を申請する
•証明書発行費用6,000円/通(※証明書は決算申告時に添付)
•証明書発行には4~6週間掛かる
<例> 資本金2,000万円の物流業社が、200万円のソフトウェア(※)を購入した場合

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(※)稼働状況の情報収集・分析・指示ソフトウェア
・・・自動倉庫と連動して、入荷から出荷までの庫内作業を効率化

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普通償却(年20%ごとの減価償却)に比べ、
即時償却(100%)の場合は、37万円程度の納税額が減少する